スピリチュアリズム普及会

仏教では結局は、「解脱して成仏する」か、「輪廻転生という苦しみの中にいる」かのどちらかしかありません。これを理屈どおりに受け入れるなら、私達の先祖は成仏していない場合には、死後49日を経ていれば、別人として人間界に生まれ変わっていたり、動物界に生まれ変わって犬やネコになっているかも知れないということになります。 この場合は、すでに生まれ変わりを果たしているのですから、当然「先祖供養」そのものが全く意味をなさないことになります。シャカの教えによれば、何十年も前に死んだ血縁者の供養・先祖代々の供養などは全くのナンセンスであり、不必要なものということになります。さらに言えば、もはや本人は別の存在として新たな肉体を持って生まれ変わっているのですから、抜け殻である肉体や骨は用のないものであり、墓も必要ないということになります。 日本のお寺にある墓や位牌には、わざわざ「○○家先祖代々」と記されていますが、こうしたことは“シャカ仏教”ではあり得ないことなのです。ところが日本人の信じる仏教では、先祖供養と墓がきわめて大切なものとされ、信仰の中心となっています。もし日本の仏教から先祖供養と墓を取り除いたら、何がなんだか分からなくなってしまうことでしょう。